
バイオマーカーとは、血液、尿あるいは組織中に含まれる生体物質で、特定の病気の状態や薬(くすり)の効果などに応じたからだ内の生化学的、病理学的、薬理学的変化を定量的に測定できるためのDNA、RNA、蛋白質、または蛋白質断片、低分子化合物などが該当します。
バイオマーカーは組織の機能や疾患の発症・状態を予測するだけでなく、病気の正確な診断、それに基づいた最適な治療薬の選択および治療の効果や副作用発現の有無などを判断することができ、各個人に合わせたいわゆる個別化医療(テーラーメード医療)のために重要な役割を担うと期待されています。
肥満治療の時の個別化医療の例を示します。肥満には中枢、代謝、吸収などいくつかの要因が知られています。薬物治療を受ける場合、今は適切な指標(バイオマーカー)が無いので、いくつかあるタイプの薬(図の例では、食欲抑制剤・熱産生促進剤・脂肪吸収阻害剤)を単独で飲んだ場合、薬が全く効かないこともあります。また、そのため本来は不要なのですが、組合わせて複数の薬を飲むこともあります。ここで患者さんのタイプを識別できるバイオマーカーがあれば、適切な薬を選ぶことができ、効かない薬や不必要な薬を余計に飲むことも無くなります。
